江戸川ベースnappa 3周年記念フォーラム 開催報告!

 「江戸川ベースnappa」は、2月15日(土)に「3周年記念フォーラム ~思いやりを集めてひだまりのようなまちに~」をタワーホール船橋にて開催しました。

~江戸川ベースnappaとは~

 ワーカーズコープの江戸川地域福祉事業所(江戸川ベースnappaの拠点)は、2020年に江戸川区から児童相談所の夜間電話相談事業の委託を受けて設立しました。
 翌年にはメンタルフレンド事業も受託しましたが、こうした事業を通じて、事業では解決できない子育て家庭の苦悩や子どもの困難を目の当たりにし、地域とつながり、本当に困難をかかえている人たちの居場所をつくりたいと、みんなのおうちづくりに向かいます。
 日本財団の子ども第三の居場所事業助成金を受け、空き家のマッチング事業で見つけた一軒家を借りて22年3月にオープンしたのが「nappa」。 現在は、子どもから高齢者まで幅広い世代を対象に多様な事業を行っていますが、3月で財団の助助成は終了し、活動拠点は契約の都合で10月までに別の場所への移転を予定しています。

◆江戸川ベースnappaの様々な活動

  • nappaパントリー:食材無料配布
  • 弁当宅配:週4回、夕方に1日平均40食配達
  • ヤングケアラー相談支援等補助事業:支援者の集い、ひだまりcafeなどの開催
  • きっずポート:放課後の居場所など
  • nappaでこはん:長期休み中の居場所、昼食提供
  • nappa理容室:スタイリストによるヘアカット
  • 英語学習支援:元英語教師スタッフによる学習支援
  • 園芸体験:野菜、草花を育てて観察と収穫
  • nappaカレー食堂:月2回日曜日の地域食堂
  • nappaのえんがわ:家庭に居場所がない等シニアのための居場所
  • シニア五月会ランチ:地域のシニアの集まり。月1回のペース でランチ会

◆地域団体とともに

  • るるるの会:助産師会江戸川分会が月1回、乳幼児と母の為の講座
  • フードバンクおりなす:パントリーの配布場所として提供。
  • 桑川町住宅自治会:夏祭りに参加、お手伝い
  • なぎさ和楽苑:新川ウォーキングの集合場所
  • 信濃運輸:食品、物品、さまざまな支援

3周年記念フォーラムにて

 フォーラムにはnappaとつながりのある地域の人たちや行政関係者、議員など63人が参加しました。センター事業団東京東部事業本部の副本部長で前所長の内藤郁代さんと現所長の加藤留美子さんがこれまでの取り組みを紹介しました。

 加藤所長は、「4月から江戸川区の社会的養護自立支援拠点事業を開始するが、私たちは今、岐路に立っている。これまで行ってきたさまざまな取り組みを、今後も皆さんと一緒に継続していきたい」と力を込めました。

 nappaの利用者やスタッフからも思いが語られました。
「最初は6、7個だった弁当配達も今では週4回、1日平均40個を配達。対象も引きこもっている人や高齢者、ヤングケアラーのいる家庭などさまざま。1食1食が命をつないでいることや、自分も誰かの役に立っていることを実感している」。
「生活での困りごとや高校の受験相談、面接練習などさまざまなことでお世話になっている。ヤングケアラーの私にとってnappaは心が温まる場所であり、とても頼れる場所。高校生になったらボランティアをしながら感謝の気持ちを伝えたい」。

 パネルディスカッションでは、センター事業団スーパーバイザーの澤登久雄さんがコーディネーターに、江戸川区福祉部生活保護援護管理課ひきこもり施策係の伊藤祥章主任がコメンテーターとして立ち、加藤所長の他、nappaとつながりがある、信濃運輸株式会社の横塚誠取締役・総務部長、フードバンクおりなす江戸川の棚橋幹夫代表、東葛西熟年相談室(地域包括支援センター)なぎさ和楽苑の飯塚倫弘センター長、桑川町住宅自治会の牧野田友康会長、地域活動支援センターさんかくの川戸砂由美センター長の5人が登壇しました。

 最後には、田嶋特別相談役が「一人ひとりの発言から、nappa の実践の価値や地域には同じ思いを持つ仲間がいること、そしてそれぞれの活動の中に共通のテーマがあることを改めて教えてもらった。それは「困った時はお互いさま」「孤立を生まない」地域づくりだ」「nappaは今、質的な変化の時を迎えているが、今日のフォーラムでその第一を踏み出せたと思う。皆さんの仲間として一人ぼっちを生まない地域づくりへ新たな歩みを進めていきたい」とまとめました。


江戸川ベースnappa 3周年記念フォーラムの様子は、労協新聞3月5日発行にてより詳しい記事が掲載予定です。興味がある方は是非購読してください。

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